
宮城県塩竈市の坂総合病院が、2026年10月25日、整形外科医の採用ページを公開しました。
採用コンセプトが決まってから制作に入り、10日で完成しています。
弊社がこれまで手がけた医師採用ページの中で、過去最速です。通常は1〜3か月かかります。
制作会社にも、撮影業者にも頼んでいないので、外注費はゼロ円です。
コードは紀平が生成AI(Claude)で作り、病院の担当者が自分でホームページの管理画面に貼り込みました。
ただ、10日で済んだ理由は院内にあります。
担当者が自分で現場を回って写真を撮り、院長はその日のうちに判断し、現場の医師たちが言葉を直しました。
坂総合病院 整形外科医師募集ページ
2026年10月14日 制作開始 → 10月24日 完成(10日)→ 10月25日 公開
弊社がこれまで手がけた医師採用ページ:1〜3か月
制作会社への外注費・撮影費:0円
公開ページ:坂総合病院 整形外科医師募集
※日付は、坂総合病院とのSlackのやり取りの記録によります。
1. 通常1〜3か月を、10日で
先に、10日間の動きを並べます。
| 日付 | 進んだこと |
|---|---|
| 10/14 | 制作開始。Slackを開設し、初日に管理画面の写真が届く。夜には手持ちの写真素材がそろう |
| 10/15 | 写真を入れたA案・B案を返す。救急・総合診療チームの撮影の段取りが決まる |
| 10/16 | 管理画面に貼れる形のコードと手順書を送り、担当者が貼り始める |
| 10/19 | 保存エラーを解消し、プレビューが見られる状態に |
| 10/20 | 写真をすべて撮り終える。院長OK |
| 10/21〜22 | 現場の医師の声を受けて、院長と文言を直す |
| 10/23 | お問い合わせフォームが完成。院長のGOサイン(外来の写真だけ撮り直し) |
| 10/25 | 公開 |
通常は、ここに1〜3か月かかります。制作会社への発注と見積もり、撮影日の調整、院内の確認の往復で、時間が過ぎていくからです。坂総合病院では、そのどれもが数日で済みました。
2. 「執刀は整形外科、全身管理は救急・総合診療。」
言葉は、制作に入る前に決まっていました。
弊社では、どの病院でも最初に採用のコンセプトやペルソナを言語化するワークショップを行います。
坂総合病院では2026年9月18日に院内で実施し、コンセプトを「救急・総合診療と組むから、整形外科は手術に集中できる。」、タグラインを「執刀は整形外科、全身管理は救急・総合診療。」と決めました。
コンセプトの一文は、そのまま採用ページの冒頭に置いています。
高齢の患者さんが増え、手術はできても術後の全身管理まで整形外科医が背負っている病院は少なくありません。坂総合病院には、その役割を救急・総合診療チームが担う体制があります。この体制があって初めて書ける言葉です。読み手は、他院で働く整形外科医です。
叩き台を院長や救急・総合診療の医師に見ていただき、コンセプトにおおむね了承をいただいたのが10月13日です。制作に入ったのは、その翌日です。
3. 担当者が、自分で動いた
制作の窓口は、弊社が伴走する医師採用担当(元・広報担当)です。
10月14日にSlackのワークスペースを作り、その日のうちに管理画面の写真と手持ちの素材を送ってくれました。
写真は撮影業者を入れず、担当者が自分で撮りました。救急・総合診療チーム、多職種カンファレンス、仙台駅まで足を運び、10月20日にすべて撮り終えています。
院長の判断も早く、10月20日にページの方向性でOK、22日には確認事項への回答がそろい、23日にGOサインが出ました。院内の確認で止まることはありませんでした。
広報として、普段から現場に足を運んで、コミュニケーションをとっていてよかった。本当に皆さんに助けていただいた気持ちです。
坂総合病院の担当者(公開前日のSlackより)
4. コードはAI、貼るのは担当者
坂総合病院のホームページは、既存のCMS(ホームページの管理システム)で動いています。制作会社に確認したうえで、管理画面のソースコード欄にHTMLを貼る方式に決めました。
コードは生成AI(Claude)で作りました。管理画面の3か所(本文・デザイン・動き)に貼れる形に分け、手順書をつけて送り、担当者が貼り込む流れにしました。
つまずきは3つありました。どれも1〜2日で片づいています。
- 保存するとエラーになる。サーバーの安全装置が、CSSの一部の書き方を改ざんの手口と見なして弾いていました。書き方を変えた版を作り直して解決しました。
- サイト共通のヘッダー・フッターが消えない。ページに割り当てられていたテンプレートを外して解決しました。
- お問い合わせフォーム。デザインどおりのフォームはCMSの標準機能では組めないため、標準のフォームを使い、見た目を採用ページに合わせました。メールソフトを起動する方式は、病院のパソコンやブラウザでメールを使う先生だと取りこぼしが出るので選びませんでした。
担当者が自分で貼れる形にしておくと、公開後の文字の修正も院内で済みます。
実際、公開前後の細かな文言は、自分でソースを直していました。
5. 現場が、言葉を直した
公開の4日前、担当者が写真の使用許可をもらいに各部署を回ったところ、総合診療チームや麻酔科の医師から、文言を直してほしいと声がかかりました。院長と相談し、指摘を反映しています。
そのとき、私はこう返しました。
現場の医師たちが話してくれたのは、このページがちゃんと読まれている証拠です。医師は見学や面談で、ページに書いてあることが本当かを必ず確かめます。公開前に現場の言葉で直せたことは、そのまま面談での信頼になります。遠回りではありません。
紀平(10月21日のSlackより)
直したのは、たとえば次のような箇所です。
- 「当直0回」のカードを外した
- 見出しを「数字で見る、坂総合病院」にした
- 「所属学会の年会費を、病院が負担」と書いた(年会費まで負担する病院は多くありません)
- 写真の説明「帰宅。」を「仙石線で、仙台の家へ」に変えた
院長が最後に出した注文は、「外来の写真だけリアルじゃないから、人がいない外来でいいから撮影したら」というものでした。担当者は翌日に撮り直し、その写真に差し替えて公開しています。
院長がそこまで見ていたから、急いでも雑にならなかったのです。
6. 速さの秘訣は、人にあり
10月25日に公開し、翌日までに地図や所要時間の表記をそろえて完了しました。
声を掛けた医師や、広告で病院を知った医師は、あとでこのページを開いて病院の姿を確かめます。11月からは、このページへ誘導するSNS広告も始まります。
制作のスピードを決めたのは、制作会社の腕でも、AIの性能でもありません。
自分で動いた担当者と、その日のうちに判断した院長です。
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